「皇位継承に関する全体会議」で立法府の総意を確認。今後の制度設計を注視

20260610「皇位継承に関する全体会議」

 衆参両院の正副議長が主催する「天皇の退位等に関する皇室典範特例法案に対する附帯決議に基づく政府における検討結果の報告を受けた立法府の対応に関する全体会議」が6月10日、衆院議長公邸で開かれました。13の政党・会派の代表者らが出席し、皇族数確保に関する議論の取りまとめについて改めて協議が行われました。

 中道改革連合からは、笠浩史・党安定的な皇位継承に関する検討本部長と、中野洋昌・同事務局長が出席しました。

 今回の全体会議は、6月8日に衆参正副議長4者から示された「取りまとめ案」を受けて開催されたもので、各党・各会派が追加の意見表明を行った後、立法府としての最終的な取りまとめが確認されました。

 中道改革連合はこれまで、天皇陛下から秋篠宮皇嗣殿下、悠仁親王殿下へと続く現在の皇位継承の流れを揺るがせにしてはならないとの考えのもと、皇室の安定的な活動を支えるための皇族数確保策について議論を重ねてきました。

 また、女性皇族が婚姻後も皇族の身分を保持することについては、公的活動の継続性や皇室の歴史との整合性の観点から優先的に進めるべき方策として主張してきました。あわせて、旧宮家の男系男子を養子縁組により皇族とする案についても、対象者の範囲や手続き、制度の見直し規定などを含めた慎重な制度設計が必要であると求めてきました。

 今回取りまとめられた内容は、こうした中道改革連合の考え方を概ね反映したものとなっており、女性皇族の婚姻後の身分保持と旧宮家男系男子の養子縁組という2つの方策を軸に、皇族数の確保に向けた制度整備を進める方向性が示されました。

 会議の冒頭、森英介衆院議長が前回の全体会議後の記者会見での、旧宮家の男系男子を養子に迎える案について、養子は皇位継承資格を持たないが、男子が生まれれば皇位継承権を持つことになる旨の発言について「将来の検討を先取りしたり、これを縛るような趣旨ではない」との説明を行い、言葉足らずの発言であり、ご心配やご迷惑をおかけしたとして、お詫びがありました。

 これに対し笠本部長は、中道改革連合が6月8日の全体会議で取りまとめ案を基本的に了承した立場に変わりはないとした上で、旧宮家の男系男子を養子とした場合の将来の皇位継承資格に関する議長発言について、昨日談話が出され、今回も釈明の発言があったとはいえ「各党・各会派の最大公約数」であり「最良のもの」として取りまとめられた内容を超えるものであり、公正・中立の立場から立法府の総意の取りまとめに携わる重責にある議長が、将来の立法府が検討すべき課題にまで踏み込んだ発言を唐突にされたことについて「不適切であり、遺憾である」と改めて指摘しました。

 さらに笠本部長は、2017年の天皇退位等に関する皇室典範特例法の制定時にも、必ずしも取りまとめられた立法府の総意をそのまま反映したものとはいえない案が政府から提示され、当時の正副議長や各党代表者による努力で修正させたということがあったことに言及し「今回、立法府の総意がとりまとめられたならば、法案を作成する政府に対し、その内容を厳粛に受け止め、誠実に立法作業を行うよう重ねて求めたい」と述べるとともに「立法府としても、その内容が総意に沿ったものとなっているか丁寧にチェックしていくことが重要である」と指摘しました。

 その上で「仮に立法府の総意に鑑み十分でないものが出てくるのであるならば、差し戻しもあり得るとの厳しい姿勢で臨むべきだ」と強調し、立法府としての責任ある関与の必要性を訴えました。

 その後、各党・各会派の意見表明を受けての衆参正副議長4者による最終確認が行われ、森議長は「これをもって立法府の総意の取りまとめとし、政府に対し法制化を要請する」と表明し、議論が取りまとめられました。

 終了後、笠本部長、中野事務局長が記者団の取材に応じました。中道改革連合としての取りまとめへの評価について笠本部長は「中道の考え方の多くが、しっかりとこの取りまとめ案の中に反映をされているということについては、評価をしたい」とした上で、全体会議の中で議論をしてないようなことを、議長が記者会見の場で発言をされたことについては残念でならないとしました。政府の法制化作業についての留意点について「取りまとめをしっかりと踏まえ、沿った形での立法措置が取られることをしっかりとやっていただきたい」と求めました。今後の具体的な制度設計について、女性皇族の婚姻後の身分保持について、現在の内親王・女王のこれまでの生活や歩みを踏まえ、本人の意思を尊重すること、婚姻後の配偶者・子の身分について、その時々の当事者のご意思なども含めて、慎重な対応をしていくということ、養子案についても、国民の理解が得られるような形での制度設計を慎重にやるべきとすることなど、非常に慎重な制度設計が行われるよう注文を付けました。

 同日夕方、両院正副議長が高市首相に対し「『天皇の退位等に関する皇室典範特例法案に対する附帯決議に基づく政府における検討結果の報告を受けた立法府の対応』に関する衆参正副議長による議論の取りまとめ」を手交しました。今後、法律案の骨子が出来上がった段階において、事前に衆参正副議長に報告した上で、法律案の要綱が出来上がった段階で各党・各会派に対して全体会議の場で説明するものとされており、二重の確認を得た上で、当該法律案が速やかに国会に提出されることになります。中道改革連合は、立法府の総意の趣旨どおり制度設計が行われ、法案が作成されるよう、今後の制度設計及び法制化の過程を責任を持って注視してまいります。

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