【衆院予算委】締めくくり総括質疑 長妻昭、渡辺創両議員が質問

 衆院予算委員会で「令和8年度予算案」の締めくくり総括質疑が3月13日に開かれ、中道改革連合の長妻昭、渡辺創両議員が質問に立ち、高市総理以下関係閣僚に質問しました。

■長妻昭議員

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 長妻議員はまず冒頭、令和8年度予算審議の進め方について強く批判。政府の都合で予算の提出が約1か月遅れたにもかかわらず、審議期間を大幅に短縮し、わずか2週間程度の質疑で予算を成立させようとしていること、さらに、例年行われている分科会も開催されないのは37年ぶりの異例の事態だとして、「国会が政府の下請けのようになっていると」厳しく批判し、暫定予算を活用すれば十分な審議時間を確保できたはずであり、こうした運営を前例にすべきではないと批判しました。

 これに対して高市総理は、予算委員会の審議の進め方や国会の日程は国会が決めるものであり、内閣総理大臣として具体的な審議方法について答える立場にはないと述べ、その上で国民生活に支障が出ないよう年度内に予算を成立させることが重要であり、国会での審議には誠実に対応しているという説明を繰り返しました。

 続いてアメリカによるイランへの攻撃について、「国際法上違法な戦争をしている国に対して支援を行うことは認められない」という認識を政府に確認した上で、アメリカのイラン攻撃が国連憲章上どのように評価されるのかという点について日本政府としての見解を求めました。さらに、もしアメリカから資金援助や軍事協力、船舶護衛などの要請があった場合、国際法上の評価を行わないままでは日本は協力の判断ができないのではないかと追及しましたが、高市総理や茂木外務大臣は「個別の状況に応じて国益の観点から総合的に判断する」との答弁を繰り返し、一般論として違法な戦争をしている国への支援はできないとしながらも、具体的なケースについては明言を避けました。また自衛隊の活動についても、小泉防衛大臣は具体的状況に応じて判断する必要があると述べるにとどめました。

 質疑の最後には、フランスやイタリア、カナダなど一部の国がアメリカの行動に対して国際法との関係について言及していることを挙げ、日本も事実関係を確認したうえで明確な立場を示すべきだと主張。日本はこれまで「法の支配」を重視する外交を掲げてきた以上、何の評価を示さないままではいけないと述べ、米国訪問後には可能な限り政府としての評価を明らかにするよう求め質疑を締めくくりました。

■渡辺創議員

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 次に質疑に立った渡辺議員は、まず中東情勢の緊迫化に伴う燃油高騰について質問しました。高市総理の負担軽減策発表直後にガソリン小売価格が1日で約14円も急上昇した点を取り上げ、「国民の目には便乗値上げに見えかねない」と政府に厳格な対応を要求。また、農業用ハウス等で使われる「A重油」の価格高騰を指摘し、高市総理から「135円程度に抑制する」との答弁を引き出しました。さらに、イランのモジタバ最高指導者が、ホルムズ海峡封鎖の意向を示すなど、事態の長期化が懸念される中、既存の基金や予備費の対応だけでは不十分だとして、新年度予算案の「編成替え動議」を提出する方針を表明し、予算の組み替えを総理に強く迫りました。

 続いて、政府が掲げる「農業構造転換集中対策」(5年間で別枠1.3兆円)の予算措置について追及しました。新年度の当初予算案では前年比250億円の増額にとどまっている点を問題視。総理が「補正予算ありきからの脱却」を約束している以上、令和9年度からは本予算に3千億円規模の金額をしっかり組み込むべきだと指摘しました。財源に関しても、JRA(日本中央競馬会)からの拠出金だけでは規模が限定的であり、他の農業予算を削る本末転倒な事態を避けるよう要求。これに対し高市総理は「行財政改革も進め、令和11年度まで着実に別枠予算を措置する」と明言しました。

 最後に、和牛生産の危機的状況を取り上げました。子牛のセリ取引頭数が減少し、経費高騰や枝肉価格の低迷、高齢化によって繁殖農家の離農が相次ぐ深刻な実情を代弁。打開策として、かつて実施された「増頭奨励」策の再開を提案しました。鈴木農水大臣は「国内需要が力強さに欠けており、現時点では需給を乱す恐れがある」と慎重な姿勢を示しましたが、渡辺議員は生産現場の窮状に寄り添い、農家が希望を持てる継続的な支援の必要性を強くアピールしました。

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