小川淳也代表が「高校生未来会議」に登壇、「多文化共生」と「正解のない時代の教育」を語る

 小川淳也代表は3月24日、「全国高校生未来会議」に出席し、16歳から18歳の高校生に向けて講演と質疑応答を行いました。2100年まで生きる若い世代に向け、気候変動や国際社会の動向、そして日本が直面する課題について率直な対話を交わしました。

■ 人口減少と多文化共生の現実

 講演の主要なテーマである「多文化共生」について、小川代表はまず現状のファクトを共有しました。現在、日本の人口約1億2000万人のうち、外国にゆかりのある人々は400万人にのぼり、かつての200万人からここ数十年で倍増していると指摘しました。また、日本は年間約80万人から90万人の自然減が続く一方で、年に20〜30万人の外国にゆかりのある方の定住が増加している現実を説明しました。

 またイギリスやフランス、ドイツなどの諸外国の例を挙げ、都市部では外国人の割合が4割を超える地域もあると述べました。日本国内においても、北海道のトマムで約40%、ニセコや倶知安で20〜30%、群馬県大泉町で20%超、東京都新宿区でも13%を超えるなど、地域によってはすでに外国籍住民が身近な存在になっていると語りました。

 その上で、かつての「技能実習制度」について、事実上の労働力として受け入れ、低賃金で家族の帯同も許さなかった点を「人道主義に反する恐れがある」と厳しく指摘しました。

 小川代表は、外国人を単なる労働力ではなく生身の人間として尊重する必要性を説き、地域への受け入れや言語教育、就業機会の整備において、自治体任せから国を挙げた対応へと転換すべきだと主張しました。

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■「正解は一つではない」これからの教育

 質疑応答では、参加した高校生から、大学入試制度やリベラルアーツ教育、非認知能力の評価についての質問が寄せられました。
 これに対し小川代表は、かつての40人学級などで見られた画一的で「正解は一つ」とする教育は、右肩上がりの時代には適していたものの、現代には合わなくなっていると答えました。そして、これからの時代は「自分で考える、あるいは自分で問いを立てる力」を育むことが重要であると強調しました。自らの考えを他者に伝え、互いに高め合いながら社会で共生していく能力を開発することこそが、今後の日本の教育に求められていると述べました。

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■ 他者を思いやるための「ゆとり」の重要性

 また、外国人優遇との批判や排外主義的な世論が高まりやすい現代の空気感にも触れました。歴史上、第二次世界大戦前の世界恐慌などを例に挙げ、人々が飢え、余裕を失った時に排外主義や極論が横行し、戦争へと向かった背景を説明しました。人々の利他心や公共心を引き出すためには「少々の経済的なゆとりと精神的な余裕」が不可欠であると訴え、人々が安定した生活を送れる社会制度を作ることが政治の本来の役割であると強調しました。

 最後に、「違いに戸惑ったり負の感情に変換する国ではなく、違いを強さや豊かさ、多様性に変えていける日本の底力が問われている」と力強く語り、2100年に向けて生きる高校生たちの前途を祈って締めくくりました。

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