【衆院予算委】「同盟と追従は異なる」「充実した暫定予算を」小川代表が指摘

 衆院予算委員会で3月9日、来年度予算案に関する質疑が行われ、中道改革連合から小川淳也代表が質問に立ちました。

■小川淳也代表
 小川代表は、(1)イラン・中東情勢(2)責任ある積極財政(3)予算審議と暫定予算 ――の3点を中心に、高市総理に質疑を行いました。

 質疑に先立ち、小川代表は冒頭、閣僚や委員長の遅刻による委員会流会が続いている事態に対し、「自民党総裁として一言、檄(げき)を飛ばすべきだ」と苦言を呈しました。さらに、省務を優先するよう求めているにもかかわらず13人の閣僚があえて出席している点や、日曜日の地方公聴会強行、分科会の割愛といった強行運営を強く非難。昨年の予算審議時間が90時間だったのに対し、今年は50時間に半減する恐れがある点も踏まえ、「財務大臣も、自ら不在の予算審議は許さないと矜持を示すべきだ。国際社会も国会も同じで、力が全てなのか。必要なのは原則とルールだ」と指摘し、与党の慢心と国会運営のあり方に猛省を促しました。

 続いて小川代表は、緊迫する中東情勢のなか来週に訪米を控える高市総理に対し、「同盟は大事だが、追従とは異なる。同盟は沈黙ではないということを旨とすべきだ」と強調しました。日本政府がアメリカのイラン先制攻撃について法的評価を避けている点に触れ、「フランスやEU、スペインなどは明確に立場を示している。相手によって態度を変えることを法の支配とは言わない」「原則を語れない国の外交は信頼されない」と迫りました。また、米軍の軍事行動に対し自衛隊が行動を共にする場合の法的根拠や、在日米軍基地からの出撃に関する事前協議の有無についても言及し、日本の外交姿勢を明確にすべきだと主張しました。これに対し高市総理は、「詳細な事実関係を十分把握する立場にないことから、確定的な法的評価を行うことは困難」「(自衛隊の対応は)あくまで法律に則って対応する」と答弁するにとどまりました。

 また「責任ある積極財政」に関連し、小川代表は高市総理の経済政策を疑問視。名目成長率よりも金利を低い状態に抑え続けるという政策について、「古今東西、名目成長率と長期金利が符合しないと経済は成り立たない」と指摘しました。さらに人為的な低金利は結果として自国通貨の価値下落を招くとして、「現に円安が進み、都内のマンションは1億円を超え、不動産など現物への転換が進んでいる。円安と資産インフレを前提とした政策は、持たざる者や一般国民にとって極めて厳しい政策だ」と批判しました。加えて、これらは「静かなる増税(インフレ税)」などと評価されかねず、行き過ぎた円安や資産インフレに注意を払うよう警鐘を鳴らしました。

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 また「予算審議と暫定予算」に関して、2月の総選挙の影響で日程が極めてタイトになっている現状を危惧。「安倍元総理も過去、12月に総選挙を行った翌年は暫定予算を組んでいる」と前例を挙げ、「国民生活と国会の尊厳を両立する唯一の手段は、拡張された充実した暫定予算だ」として、国民生活に支障を出さないよう直ちに暫定予算の編成を指示するよう強く求めました。しかし高市総理は、年度内の成立に全力を尽くすとし、「まだ指示はしていない」と答えるにとどまりました。

 質疑の終盤、小川代表は前日の「国際女性デー」に触れ、政治家の責任の取り方について言及しました。まず、奨学金の返済支援を「モラルハザードにつながる」とした総理の過去の答弁を「性悪説に立った不適切な発言だ」と批判。さらに、かつて高市総理が自身の問題を説明する際に「私は中小企業の親父気分が残っている、飯会が苦手な女だ」と発言したことを取り上げました。「もし同じ答弁を男性総理がしていたら、果たして収まっただろうか」と疑問を呈し、真のジェンダー平等社会は「性別による免責があってはならないし、過重責任もあってはならない」と指摘。政治家としての倫理観や古い自民党の体質が問われていた問題を、「『〇〇の女だ』と性別属性で回収することは説明責任を曖昧にし、問題の本質から目を逸らさせる危険性がある」とただしました。高市総理は発言の撤回はしないとしつつ、「あくまでも男性であれ女性であれ政治家であり、主権者の代表だ」と答えました。

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