【衆院予算委】2026年度予算基本的質疑 岡本三成、長妻昭、山本香苗各議員が質問

 衆院予算委員会で2月27日、2026年度(令和8年度)総予算の基本的質疑が行われ、岡本三成政調会長、長妻昭議員、山本香苗代表代行が、高市早苗総理をはじめ関係閣僚に対し、質問しました。

■岡本三成議員

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 岡本議員は「日本はGDP総額では大国でも1人当たりGDPが低く、生産性が伸びても実質賃金が上がらないことが核心だ」と指摘。企業利益が株主還元に偏り賃金・投資に回りにくいとして、ガバナンス改革で人的投資・賃上げにつなげる仕組み、中小企業の価格転嫁、公的部門の処遇改善、構造的円安の是正を提案し、政府資金をGPIF型で運用する「ジャパンファンド」やCPTPP主導も訴えました。

 それに対し高市総理は、デフレ下のコストカットが賃金停滞を招いたとし、国内投資拡大と物価高対策で賃上げを実現、人的投資重視の資源配分へ転換し、NISA等で資産形成を促す方針を示しました。

 また岡本議員は、対米依存のリスクを「一本足の危うさ」と指摘。自由貿易の価値を共有する「同志国」との結束や、カナダ・豪州等との連携による資源(南鳥島沖のレアアース等)の確保を求めました。これに対し高市総理は、ルールに基づく自由貿易体制の維持・拡大は経済外交の柱。CPTPPの高水準維持と拡大、協定の発展、ASEAN/EUとの連携模索が重要、事務局に関する議論にも効率運用の観点を含め積極的に貢献したいと述べ、首脳級での開催は議長国等の事情もあり確定的には言えないが、AI活用提案も含め日本がリーダーシップを発揮していくと述べました。

■長妻昭議員

 長妻議員は、まず低年金者向けの「年金生活者支援給付金」で申請漏れが発生している問題について、長妻議員はマイナポータル等を活用した「プッシュ型通知」の徹底を求めました。また、約2500万件ある「持ち主不明年金記録」の可視化について、高市総理は個人情報に配慮しながら検索機能の利用促進策を練る方針を示しました。

 次に1兆円を超える減税規模となる「研究開発税制」について、長妻議員は「個別の企業が実際に投資を増やしたか政府が把握していない」と指摘。適用企業名と減税額の公表を強く求めました。

 また、防衛装備移転(武器輸出)の拡大に関連しては、アメリカのような「国会の事前承認制度」を導入するよう求めましたが、高市総理は行政(NSC等)が厳格に審査する範囲だとして事前承認には否定的な姿勢を示し、国会には事後に丁寧に説明すると述べるにとどまりました。

 最後に裁量労働制の実態として、実際の労働時間が「みなし時間」を上回っている(最大で1時間以上長い)データを提示し、制度拡大に慎重であるべきだと主張しました。これについて高市総理は「健康確保が大前提」とし、乱用防止措置を含めて検討すると答弁しました。

■山本香苗議員

 山本議員は、新たに設置される「社会保障国民会議」の議論の範囲について、頼れる身寄りのない人を支援する「包括的支援体制」や「住まい支援」を対象に含めるよう強く求めました。また、政府が導入を目指す「給付付き税額控除」に関しては、制度導入によって低所得者の既存の支援(生活保護や公営住宅など)が削られ、結果的に手取りが減るような事態になれば「本末転倒」であると指摘。申請主義ではなく、必要な人に確実に行き渡る「プッシュ型」を前提とすべきだと迫り、高市総理から「最終的にプッシュ型を目指す」「壁や崖がないような滑らかな制度にしてまいります」との答弁を引き出しました。

 さらに、物価・材料費高騰のあおりで車いすなどの補装具メーカーが赤字に陥っている現状を指摘し、過急的速やかな基準価格改定を厚労大臣に要求。あわせて、65歳以上の障がい者が使い慣れた電動車いす等を引き続き利用できるよう、原則として介護保険が優先される現行制度の見直しを訴えました。

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