【衆院本会議】小川淳也代表「求められる正道、王道、道のど真ん中を歩み続ける」代表質問

衆院本会議で2月24日、高市総理の施政方針演説をはじめとする政府4演説に対する代表質問が行われ、小川淳也代表が登壇しました。以下、予定原稿です。
2026年2月24日
政府四演説に対する代表質問
中道改革連合・無所属 小川淳也
中道改革連合代表の小川淳也です。会派を代表し、高市総理大臣に質問いたします。
先日総理が施政方針で述べられたとおり、挑戦なき国に未来はない、守るだけの政治に希望はない、22世紀の日本が平和で豊かであるように。私ども全く同じ思いです。
是非総理は成長のスイッチを押し続けてください。私たちは成長に加え、国民生活の底上げのため、暮らしを支えて、支えて、支えて、支えて、支え続けて参ります。
共に国のため国民のため、互いに敬意を払いつつも、正々堂々、切磋琢磨しようではありませんか。
冒頭、私たち中道改革連合が、いかなる問題意識と覚悟をもってこの国会に臨んでいるか、その根幹を申し上げます。
私たちは、政治の「ど真ん中」を歩む。その決意のもとに結集しました。
この立場は決して生易しい道ではありません。左右双方からの攻撃を覚悟し、それでも立ち位置を変えず、現実から目を背けず、責任を引き受けつつ、あえて困難な真ん中の道を行く。その決意でここに集ったのです。
今日、日本のみならず世界で、左右の極論が勢いを増し、社会の分断を深めています。
極論は分かりやすく、単純で、感情に訴えます。複雑な問題に即答があるかのような幻想を振りまき、人々の不安や焦りに寄り添う顔をする。一時的に心を軽くし、ストレスを発散させる錯覚を与える。だからこそ、強い魅力と感染力を持つ。その魔力を、私たちは過小評価すべきではありません。
しかし、その分かりやすさの先には一体何があるのか。対話の断絶、相互不信、社会の分断、そして最終的には、戦争、内戦、革命といった暴力的な事態。歴史はいやというほど、その代償を痛ましく見せつけて来たではありませんか。
私たちは再び過ちを繰り返すのか。それとも困難ではあるが理性と対話の道を選ぶのか。日本と世界は今分岐点に立っています。
だからこそ、私たちは極論と闘います。現実の社会は決して単純ではなく、安易な答えがあるはずがない。分かりにくさに耐え、批判を受け止めるその先にしか、真の平和と安定はない。その確信をもって前に進むのです。
同時に、私たちが示す「真ん中の道」は、決して狭い道ではありません。中道リベラル、中道保守、穏健保守、そして特定の支持政党を持たない多くの無党派層の皆様と、広く課題認識を共有する、裾野の広い、懐の深い道です。
日々、普通に働き、普通に暮らす中から生まれる、素朴な疑問や願い、それこそが私たちの原点です。
私たちはこの「真ん中の道」を進むことで、まず第一に、自由と民主主義を、確固たるものとして守り、育み、次世代へと引き継ぎます。
第二に、徹底した平和主義を貫きます。政治家の仕事をひとつ挙げよと言われれば、私は迷わず答えます。戦争をしないことだと。国民を絶対に戦争に巻き込まないことだと。
すべての戦争は外交の失敗。平和は武装ではなく対話から訪れ、戦争は武装ではなく対話によって回避される。これを政治の中心に据えて参ります。
近年「国民の戦う覚悟、血を流す覚悟」といった勇ましい言葉が、政治の世界で語られることに、強い危惧を覚えます。
求められるのは、国民の戦う覚悟ではなく、むしろ国民を戦わせない政治家の覚悟ではありませんか。
第三に、この道は生活者重視、生活者起点の政策へと続きます。すべての政策は国民生活に始まり、国民生活に帰着する。政治とは生活であり、暮らしそのもの。経済、財政、外交安保全てが最終的に、一人ひとりの暮らしの安心と生活の質を高めるために存在します。
そして全ての土台となるのが、透明性の高い政治です。清潔で、信頼に足る政治がなくては、どんなに立派な政策も、国民の心には届きません。

以上を踏まえて、総理に質問します。
最初に、この解散の意味と意義については、どうしてもお訊ねせざるを得ません。
選挙は、極寒と物価高の中、強行されました。北国では豪雪で尊い人命を失い、多くの受験生が努力と苦心を重ねる季節です。年度末を前に、決算や納税実務に追われる事業者、これら有権者の姿を、総理はどの程度想像されたでしょう。
だからこそ四十年近く、歴代の内閣総理大臣は、この時期の解散だけは避けてきた。それが国民生活への最低限の配慮であり、政治の節度だったのではありませんか。
総理は直前まで「解散を考える余裕はない。一刻も早く政策の果実を国民に届けたい」と発言さましたが、結局この言葉は真実ではありませんでした。
なぜ、今だったのか。国民生活への配慮と逡巡はあったか。なお三年近く残された衆議院の任期、そこに託された国民の思いへの敬意と畏敬は、総理の胸中にあったか。
戦後最短と言われる、不意打ち、奇襲、急襲は健全な民主主義と言えるか。相手に十分な準備期間を、国民に十分な熟慮期間を与えないリーダーの姿を、自らどう評価するか。
「私か、私以外か」と言わんばかりの姿勢は、高い支持率を誇示するものと感じましたが、そもそも選挙は国民の血税によって賄われる国民のためのもの。
誰の勝利か以前に、内政から外交まで山積する課題について、十分論議を尽くすことで、初めて国民にとって意味あるものとなる。その点総理はどうお考えか。
以上諸点について、個別に、総理の具体的なご認識と信条をお聞かせください。
官邸には、かつて安倍政権の中枢を担った元官僚が、再び要職に復したと聞いております。そして安倍政権下では、短期の解散総選挙が繰り返されました。その結果、国民の審判という本来の重みが薄れ、選挙が政権の求心力維持の道具となり、政権延命の「手段」に変質した、との根強い批判が残っています。
今後も総理は、支持率の高い局面を狙い、短期解散を繰り返すことで、いわば権力を“ロンダリング”するかの政権運営を行うのでしょうか。内閣不信任案可決の場合を除き、超短期で国政選挙を繰り返す国に、長期的な国益の実現はありません。長期的な政策論争を阻害し、政治不信を深め、民主主義そのものを摩耗させるからです。
総理は今後も、解散権の行使を、国民のためというより、自らの足元固め、政権延命の道具として、政治的、戦略的カードとして用いるおつもりはありますか。総理の答弁を求めます。
ここで、野党各党の皆様にも、あえて呼びかけたいことがあります。
戦後日本において、自民党を中心とする政権が過半数割れに追い込まれた例は、数えるほどしかありません。その希少な局面が、わずか一年前でした。
その際、各党にはそれぞれ実現したい政策があり、個別の条件闘争に入られました。結果、一定の成果を得たことも事実であり、その努力に深く敬意を表します。
しかしどうでしょう。あのときもし野党の足並みがそろっていれば、政権交代でした。果たしてそこから得られた全体成果は、個別の果実をはるかに上回るものとなった可能性はないでしょうか。
自民が過半数を割るも、野党の足並みが乱れ、わずか一年で三百超の議席を奪い返された。この劇的な再逆転劇の影の主役は実は我々野党。裏から言えば、それだけ自民党は強く、したたかだということです。
しかし、我が国には、定期的な政権交代が必要です。それによる政治の浄化と、政策の軌道修正こそが、日本の長期的な繁栄につながる。私はそう確信します。
我々野党もまた、国のため国民のために、よりしたたかに、より強く、より賢くあらねばならない。今回の事態は、そのための痛みを伴う、しかし極めて重い教訓とすべき。そのことを今後の日本の民主主義のために、強く訴え、呼びかけたいと思います。
さて総理、巨大与党となった今、今後の国会運営はどうされるのでしょうか。
確かに数は力です。しかし、数は正しさを意味しません。多数は正しさと同義でなく、それを保証するものでもありません。どうかそのことを心に刻み、謙虚かつ丁寧な国会運営をお願いしたいと願います。
野党、そしてその背後にある数千万人の国民の声を、今後も謙虚に、丁寧に受け止めていただきたいと願い、総理のご決意を求めます。
関連して、お聞きします。
今回の異例の解散は、国民生活への影響に配慮し、当然、暫定予算によって新年度当初をしのぐ決意を伴うもの、と私は受け止めておりました。
新年度の予算や税制の早期成立に可能な限り協力し、国民生活の安定を願う気持ちは、私どもも全く同様です。当然、過去最大規模となる国民の税金の使い途を決める予算審議は、従来にも増して丁寧かつ慎重に行わなければなりません。
さらに国会とは、異論に耳を傾け、十分な審議を尽くす場であるという民主主義の基本と作法を、後世に引き継ぐ責任もあります。
国会は国権の最高機関であり、政府の下請機関ではありません。その機能と品位を、時代を超え、世代を超えて守り、引き継ぐ責任は、与野党双方に等しく課せられているのです。
総理に伺います。国民から預かる大切な税金の使い途を審議する国会の重要性に鑑み、必要な審議を省力してまで、何が何でも年度内成立に固執することはない。その点明確にお聞かせください。

そのうえで、私から具体的な提案があります。
通常、暫定予算は必要最小限の経費に限られます。しかし今回は、例えば学校給食費の負担軽減や高校無償化など、党派的対立が少なく、本予算の成立を待てば国民生活に重大な支障を来しかねないものについて、四、五、二か月分を暫定予算として組み込んではいかがでしょう。
私たちは、こうした従来の枠を超える暫定予算の策定を積極的に肯定します。速やかな審議と採決環境の整備についても、全面的に協力することをここに明言します。
その上で、内政・外交全般にわたり、国家的見地から賛否が分かれる本予算案については、従前以上に十分な審議を尽くすべきです。
暫定予算の在り方を含め、謙虚かつ丁寧な国会運営に関し、重ねて総理の答弁を求めます。
次に、責任ある積極財政について伺います。
総理は、政府債務を対名目GDP比で管理すると主張しています。確かに、政府債務は政府のコントロール下にあります。しかし、名目GDPは政府のコントロール下にありません。
政府が管理できるものと、管理できないものを対比し、その比率をコントロールするという考え方自体、本当に責任ある態度と言えるでしょうか。まず、この点端的にお答えください。
だからこそ歴代政権は、誠実に、政府のコントロール下にある基礎的財政収支を指標とし、その改善に責任を持とうと、少なくとも努力してきたのではありませんか。
責任ある積極財政とは、そもそも責任ある財政政策と言えるのか。円安や長期金利の上昇など、マーケットからの警鐘の受止を含め、この点総理のご認識を伺います。
総理の施政方針演説からは、成長や供給サイドに関する熱意は感じられました。これももちろん重要です。一方、今の政治が最優先で向き合うべきは、今日の暮らし、今月をどう凌ぐかという、より切迫した国民生活の実態ではないでしょうか。
物価高の中、実質賃金は下がり続けています。先進国では極めて異例であり、国民は年々、貧しくなっているのです。スーパーで値札を見比べ、買うことをためらう姿、給与明細を前にしたため息、こうした国民生活の不安と切なさに総理はどう応えますか。
物価は上がるのに、賃金は追いつかない。この歪んだ構造はどこから生じ、誰の責任で、今後どうなって行くのか。総理の基本認識を伺います。
加えて、数十年にわたり国民生活が貧しくなり、悪化し続けている、根本原因に関する総理のお考えをお聞かせください。
その上で伺います。雇用と賃金への不安が強い中、総理は誰のどんな声をもとに、裁量労働制を見直すのでしょうか。どのような方針で見直すかを含め具体的な答弁を求めます。
いわゆる103万円の壁の引き上げも大事です。しかし就労抑制の観点から言えば、より深刻なのは社会保険料の130万円の壁です。これに対しどのような抜本的対策を講じるのか、併せて伺います。
食料品の消費減税について伺います。総理は演説で「実現に向け、諸課題の検討を加速する」と述べました。これは、やると決めた上での発言か、まだ決めていないのか。まず明確にしてください。
野党の協力がなければ、夏のとりまとめや法案提出は行わない、つまりやらない可能性が残り、その責任は野党にあるという理解ですか。巨大与党となった今、総理ご自身がまずは実施に責任を持つべきではありませんか。財源をどうするのかと合わせて、総理のお考えをお聞きします。
総理は外為特会は円安で「ホクホク」と発言されました。円安は物価高となって国民生活を直撃しています。苦しい国民生活を前に、政府の特別会計がホクホクであるという発言自体、国民生活への想像と共感を欠く不適切なものではありませんか。答弁を求めます。
関連して、総理が提唱する超党派国民会議について伺います。昨年、与党が過半数割れする中、その開催が約束されました。しかし国会は一切の議論なく初日に解散。その信義則は一方的に裏切られ、その後誕生したのが巨大与党です。
まずは与党自らが諸課題を整理し、国会に堂々と提案し、完全公開の場で議論するのが常道ではありませんか。今なぜ、消費減税等に関して、なお国民会議なのか、その意図を説明してください。
仮に、やったふり、責任転嫁の国民会議であれば私は賛同しかねます。一方明確な決意と財源、そして真摯な協力要請があれば、党派を超えて応ずる責任も感じています。
総理に伺います。状況が一変し、信義則が破られ、それでも総理が国民会議設置に本気なら、是非党首会談を呼びかけて下さい。互いに膝附合わせ、目を見据えて、国民のために話し合おうではありませんか。総理のお考えをお聞きします。
私からも逆提案があります。仮に国民会議を設けるなら、併せて国会の現代化を議論したいのです。審議の態様、日程管理、デジタル化などを含め、今の時代、そして未来にふさわしい、効率的で機能する国会へと変革しようではありませんか。国会改革のための超党派の、第二の国民会議設置についてどう思われるか、総理のお考えをお聞きします。
外交・安全保障政策について伺います。
まず、安保三文書についてです。戦後日本の信頼は、平和の理念と専守防衛によって築かれてきました。この大前提を踏まえた上で、あえて非核三原則を見直す可能性があるか。また、連立相手たる維新が主張する核共有、憲法9条2項の削除を政府として検討する余地があるかお聞きします。
さらに、原子力潜水艦の保有論議、防衛装備移転三原則・運用指針5類型の見直しについては、どのような理念と方針で検討するのか、さらに核兵器禁止条約へのオブザーバー参加を通じた核廃絶についてどう考えるか、総理の基本的なお立場をお聞かせください。
政府高官が非公式の場とはいえ「日本は核武装すべき」と発言したと報じられました。この人物は現在も官邸で安全保障や核不拡散を担当していますか。それは適切なことですか。更迭の要否を含め、総理の見解を伺います。
対米外交について伺います。トランプ氏は既に「力による平和」へと米国の姿勢を大きく変質させつつあり、私は強い懸念を抱いています。総理はこの変化をどう認識していますか。3月の訪米の際、法の支配に基づく国際秩序の支持と回復並びに、一昨日突如報じられた追加関税対策を含め、トランプ氏に強く、明確な意思表示をすべきと考えますが、総理の答弁を求めます。
日中関係についてお聞きします。存立危機事態を巡る総理の発言を機に、関係は急速に冷え込み、産業、貿易、観光、民間交流等に深刻な影響が出ています。中国側の過剰反応に自制を求めつつ、日中間の基本合意を改めて確認し、緊張緩和に努めるお考えはありませんか。総理のお考えをお聞きします。
防衛費について伺います。防衛費は既にGDP比2%、11兆円に達しました。そのための所得増税が来年からスタートします。今後これをさらに拡大する可能性はあるのか、その財源はどうするのか。どこまでは抑止力の強化で、どこからは緊張の激化なのか。その線引きも含め総理の見解を伺います。
国家情報局の設置について伺います。情報機能の強化自体を否定しません。しかし、情報収集・分析の対象範囲をどうするか。権限の中身、収集した情報の政治利用の危険性等、重大な懸念点もあります。これらに関する現時点の総理のお考えをお聞かせください。
スパイ防止法について伺います。その必要性を一定理解するにしても、定義の曖昧さや運用次第で、逆に国民の相互不信や相互監視、密告社会の到来など、人権侵害の危険性が強く危惧されます。極めて慎重な立場から、総理のお考えをお聞きします。
エネルギー政策について伺います。我が党は、エネルギーの安定供給を重視する立場から、厳格な審査と、避難計画を含む安全管理の徹底を前提に、原子力発電所の慎重な再稼働をやむなしとする立場です。一方新増設を含め、将来にわたって原子力や化石燃料への依存を固定化した社会を、次世代に引き継ぐことは無責任と考えます。
最終的には、再エネを中心にエネルギーの国産化へと明確に舵を切るべきです。エネルギー自給国はもちろん、世界第6位の広大な海洋面積を活かす浮体式洋上風力、総理も言及されたペロブスカイト太陽電池など、日本の強みを存分に発揮すれば、将来的にエネルギー輸出国すら視野に入ると私は考えますが、総理のお考えをお聞きします。
憲法と立憲主義について伺います。権力が強大になればなるほど、憲法は国民の側に立つ。私はそう考えます。憲法は国家権力の無制限な拡張を予定しておらず、むしろ立憲主義の理念に基づき、権力を監視し、抑制する装置でもあり、かつ国の最高法規です。巨大与党が誕生した今こそ、その重みはかつてなく増しています。
私は、観念的、イデオロギー的、あるいは歴史修正主義的改憲論とは一線を画します。憲法もまた法規。最高法規であっても法規である以上、改正論議は、実務的、実際的、なおかつ冷静で客観的なものでなければなりません。
この立場からすれば、改憲論は常に具体的でなければならず、どこにどんな不具合があり、どの条文をどう改めれば何がどのように改善されるのか。その成果とリスクをどう見極め、反対意見や慎重論にどう丁寧に向き合うのか。その検証過程が極めて重要です。
例えば、内閣の解散権の制約、また法律論で十分ですが、あえて一層明確化する観点から、婚姻に関する規定や衆参の定数配分、合区見直しなど、国民の権利を高める議論には大いに賛成です。
一方総理が想定する改憲論の中身はどんなものですか。どんな事情に基づき、どの条文を、どのように改めるのか。期待される成果やリスク、反対意見や慎重論にどのように向き合うのか。その上でいつ改憲発議することを目指すのか。現時点で自民党総裁として具体的なお考えをお聞かせください。

総理の施政方針演説では、患者さんにとって極めて負担の重い高額療養費の自己負担限度額の引き上げ、そして選択的夫婦別姓については一言も触れられませんでした。国民生活や人権に直結する大事な問題ですので、総理のお考えをお聞きします。
政治改革について伺います。国民の不安や閉塞感の背景には、経済社会の行き詰まりだけでなく、深刻な政治不信があります。
まず、衆議院の定数削減について伺います。私たちは定数削減そのものを否定しません。しかし定数は、議会制民主主義の根幹です。結論ありき、削減ありきの数合わせは厳に慎むべきです。大事なことは多様な民意をいかに反映するか、そして少数政党も含め、選挙制度改革と一体かつ丁寧な合意形成です。少なくとも今回、「一年で結論が出なければ自動削減」「比例定数のみ削減」といった乱暴な手法はとらない。この点をこの場で明確にお約束ください。
いわゆる裏金問題についてお聞きします。今回の総選挙で、裏金に関与した議員が相次いで復活し、党幹部にまで名を連ねたことに、強い違和感を抱いています。率直に伺います。裏金問題は解決したのか。なかったことにするおつもりですか。お答えください。
総理に要請します。裏金に関与した議員には、政治資金収支報告書の実質的かつ正確な訂正を指示してください。金額は分かるが使途不明、といった形式的修正では不十分です。その結果を調査し、国民に報告すべきです。さらに、実質的な訂正が不可能な場合には、これを個人所得とみなし、課税対象として、修正申告、延滞税・加算税を含む追徴納税を行わせてください。総理の覚悟をお聞きし、答弁を求めます。
企業献金について伺います。長年、政治不信の温床となってきたこの問題に、今こそ決着をつけようではありませんか。全面禁止を理想としつつ、まずは受手の限定、寄付限度額の引下げなど、規制強化の断行について、総理の答弁を求めます。
残念ながら、総理ご自身にまつわる疑惑についてもお聞きせざるを得ません。
まず、総理が支部長を務める政党支部が、政治資金規正法の上限を超える企業献金を受けていた問題です。これはどのような経過で起きた問題ですか。また旧統一教会関係者によるパーティー券購入について、実際に購入があったにもかかわらず、当時の自民党調査や報道機関の調査に対し、総理がこれを秘匿し、正直に答えなかった疑惑が指摘されています。さらに、パーティーの売上収入を「寄付」と偽り、購入者の寄付金控除に便宜を図った疑いも持たれています。仮にこれが事実であれば、脱税への加担すら疑われかねない重大な事態です。
一連の疑惑の責任について総理はどう認識しておられるか。総理ご自身がその事実を知っていたのか、知らなかったのか。またご自身および事務所関係者の責任の所在、処分の有無等について具体的にお答えください。
最後に、総理の過去の政策や政治姿勢を記したコラムが、公式サイトから全面削除されたとの報道がありますが、これは事実ですか。事実であれば、なぜなのか。過去の言動は、政治家としての一貫性や責任を検証する素材として重要な資料です。その事実関係と理由の説明を求めます。
最後に改めて総理に伺いたい。
総理の言う「強くて豊かな日本」とは、どのような日本ですか。
総理の演説から受けた私の印象は、数字としてのGDP、防衛力、そして国家の威信といった類のものです。それらも当然重要です。しかし、それだけで日本は本当に強い国、と言えるのでしょうか。
私が目指すのは「強い国家」だけではありません。そこに暮らす一人ひとりの国民が安心して暮らし、将来に希望を持てる社会。すなわち、「国民生活に強さ」がある国こそが、真の「強い国家」である。私はそう確信します。
かねてより私は、我が国を福祉国家として蘇らせたい、そう願ってきました。ただ弱者を守るだけでなく、社会の活力につながる福祉国家
すなわち「競争力のある福祉国家」です。
そういう国へと、日本を生まれ変わらせたいのです。
近く本格的な議論を開始しますが、その中で、
人口減少が続く中、健全な経済と地域社会を維持して行く決意です。
少子高齢化の時代に、社会保障制度を再設計し、加重な現役世代の負担を減らすとともに、高齢者の安心と、世代間の不均衡の是正を両立します。
正規と非正規に分断された雇用を、フェアで信頼し合えるものに改めます。同時に労働力不足の時代に、AIやロボットへの投資を通じて生産性を高めます。
莫大な財政赤字と長年の金融政策で失われた円の価値と信認を回復します。
そして、食料とエネルギーの輸入依存を改め、国家の基盤たるこれらを国産化して行く決意です。
毎年輸入している食料や燃料は、実に30兆円以上。海外に流出しているこの国富を国内に循環させれば、直ちに最大の経済対策となり、直ちに最大の社会政策となるでしょう。
「競争力ある福祉国家」
その理念と理想を実現することを目指して、近く具体的なプランを示し、党内外に向けて発信し、国民的論議に付す覚悟です。
やがて世界の国々が、日本と同じ高齢化と人口減に直面します。例外なくです。そのとき、もがき、苦しみ、世界に先んじて変貌を遂げた日本が、必ず世界の光となる。
課題先進国として苦しみ続けた日本が、世界に先駆けて変革を遂げる。
「競争力ある福祉国家」という新たな概念が、世界の模範となり、手本となり、モデルとなり、希望となる。
それが私の夢であり、私はその日が来ることを、信じて疑いません。
だからこそ、私たちはこれからも、分断でも極論でもなく、迎合でも妥協でもなく、求められる正道、王道、道のど真ん中を、力強く、したたかに、そして温かく歩み続ける。
その決意を改めて申し上げ、
最後に総理、総理は史上初の女性総理です。現行憲法下はもとより、近代国家なって以降、もっと言えば古来まで遡っても、女性が我が国のリーダーであったことは極めて稀です。だからこそ歴史的な出来事であり、今後はこれを普通のことにしていかなければならない、そう感じています。
しかし総理には、だからこその未知の可能性と、だからこその想像を絶するご苦心がおありと推察いたします。日々の激務ご精励に深く敬意を表し、どうぞ心身の健康に留意され、国のため国民のためにご奮闘頂くことを心よりお祈り申し上げ、私の質問を終わります。
ご清聴、誠にありがとうございました。
小川淳也代表 代表質問最終原稿 20260224.pdf